アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎とは、つよいかゆみのある、赤いブツブツやガサガサといった湿疹が顔や体にでき、慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す皮膚の病気です。
 

アトピー性皮膚炎のメカニズムの研究や治療法は、急激に進歩しています。決して自己流で治療することなく、主治医の先生としっかり話し合って治療を進めていくことが、適切なコントロールにとても大切です。

アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎の原因は、「皮膚のバリア機能低下」➕免疫の異常によって起こる「アレルギー炎症」・「かゆみ」の3つの要素が互いに関連しながら発症することがわかってきました。

皮膚のバリア機能

皮膚のバリア機能とは、外からの異物の侵入や水分の蒸発による皮膚の乾燥を防いでいます。アトピー性皮膚炎では、「皮膚のバリア機能」が弱まっているため、外からの異物が皮膚の中まで入り込みやすい状態になっています。皮膚のバリア機能は、皮膚をひっかいたり擦ったりといった刺激や、汗・化粧品・紫外線などによっても低下します。

トピー性皮膚炎では特に角質細胞間脂質(セラミドといった水分逃さないようにする)が減ってしまい、皮膚が乾燥します。→乾燥肌をほうっておくと湿疹やかゆみがますます悪化します。

アレルギー炎症(免疫異常)

アトピー性皮膚炎の免疫異常は、「2型免疫反応」という免疫反応が過剰になっている状態と考えられています。「2型免疫反応」というのは、主に寄生虫などの異物が体内に侵入してきたときに、攻撃するための免疫反応のことです。この反応が異物の侵入に関係なく、皮膚で過剰に起こることで、皮膚のバリア機能の低下やかゆみが生じていると考えられています。

最近の研究により、かけばかくほど、かゆみが強まる原因に

かゆみ

治療の方法について

症状に応じて「薬での治療」「スキンケア」「悪化させる原因の対策の3つを組み合わせた治療が基本です。最終的には、あまり薬での治療を必要とすることなく、日常生活に影響がない状態が続くことを目標にします。